アフリカ、ヨーロッパ、アジア
毎日、いろいろな国の先生と
オンラインで話をしている。

文化も価値観も違うから、
「そんな考え方があるんだ」と
驚かされることも多い。

でも、昨日のアフリカの先生との会話は、
レッスンが終わったあとも
ずっと心に残っていた。

レッスン中、こんな質問になった。

「もし時を戻せるなら、どうなっていたい?」
私は、「もっと英語を早く始めていたかった」とか、
そんな現実的なことを考えた。

でも、彼は少し笑ってから、静かにこう言った。

「お金持ちの両親のもとに生まれたかった」
「子どもの頃から、
自分でどうにかしないといけない
生活じゃない方がよかった」

そして最後に、
「この国に生まれたくなかった」 と言った。

その言葉が、 思っていた以上に胸に刺さった。
私は、 毎日ごはんを食べて、
雨風をしのげる家があって、
学校へ行けて、行きたい場所へ行ける。

それを「普通」だと思って生きている。
でも、世界全体で見ると、
それは決して当たり前じゃない。

“今ある安心”は、 実はものすごく貴重なものなのだと、
彼の言葉で突きつけられた気がした。

心理学では、 人は「慣れる生き物」
だと言われている。

どんな幸せにも、どんな恵まれた環境にも、
人は少しずつ慣れてしまう。

これを 「ヘドニック・アダプテーション (快楽順応)」
というらしい。

新しい家も、 欲しかった物も、平和な毎日も。
最初は感動していたのに、
いつの間にか“当たり前”になる。

だから私たちは、恵まれていても不安になるし、
足りないものを探してしまう。

でも昨日、彼の話を聞きながら思った。
今ここにある日常って、本当は、
奇跡みたいな確率の上にあるのかもしれない。

もちろん、だから「悩むな」と言いたいわけじゃない。
日本で生きていても、それぞれに苦しさはある。
誰かと比べて「私は恵まれてるんだから我慢しなきゃ」
と思う必要もない。

ただ、 “当たり前”と思っていたものを、
時々ちゃんと見つめ直すこと。
それだけで、少しだけ世界の見え方が
変わる気がする。

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昨日の彼の言葉は、たぶんこれからも、
ふとした瞬間に思い出すんだろうな。
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